FC2ブログ

由利高原鉄道の前社長である春田啓郎さんとは、春田さんが社長に就任される以前から、少しだけお付き合いをさせて頂いていましたが、春田さんは、この6月で社長から退任されました。本日の秋田魁新報社の記事に春田さんに関連する記事が掲載されましたので、紹介します。
----------------------------------------------------
由利高原鉄道の社長5期目に意欲を燃やしていた春田啓郎さん(67)が、なぜ先月で辞めなければならなかったのか。4月に退任が決まってから、ずっと心に引っ掛かっている。

 退任理由はバス事業の不振だが、この事業は由利鉄の提案で始めたものではない。由利本荘市が鳥海山麓への2次アクセス強化を目的に、県の交付金を活用してマイクロバス3台を購入。第三セクターの由利鉄にバス事業参入を打診したことから始まる。

 県や市議会には収益性を疑問視する声もあったが、市は「新たな赤字は抱えさせない」と強調。春田さんも受け入れた。ところが狙いは外れ、初年度(2016年度)の赤字は565万円に。市は補助金と貸付金で穴埋めしたが、市議会は二度と赤字を出さないよう、きつくくぎを刺した。

 しかし、18年度決算で再び300万円近い赤字を計上。市は6月で任期満了の春田さんに「再任できない」と伝えた。大株主からの絶縁宣告を受け、退任せざるを得なかったのだ。

 長谷部誠市長は「市に責任がないわけではないが、(バス事業実施は)由利鉄が会社として経営判断したこと」という。だが、三セク社長が市の提案を断るのは難しい。黒字を確信し、打診した市にも責任はあるのではないか。

 春田さんが退任しても赤字体質の由利鉄の抜本的な解決にはならず、後味の悪さが残る。由利鉄は今度は市の意向を受け、今秋でバス事業から手を引くという。市は赤字縮減に向け、早急に明確なビジョンを示すべきだ。そうでなければ、市民の負担が増え続ける。

----------------------------------------------

春田さんは、全国の第三セクター鉄道で続いた社長公募の、いわば第一期生として秋田に赴任されました。その時点から、沿線人口は少なく、地域は車中心の社会が出来上がっており、鉄道事業の苦戦は予想されましたが、春田さんは頑張っておられました。それまで一度も訪れたことがなかった秋田南部のこの鉄道に、少なくとも5回は、私も足を運ぶことになったのは、春田さんの存在なしにはあり得ないことでした。様々な情報が春田さんから発信されたからこそ、私は秋田に、何だかの記事を書くために、出かけたのです。その場で春田さんは、「ここは東京から遠いから、なかなか人が集まってくれない」と、それでも穏やかに話してくれました。

千葉のいすみ鉄道でも、公募社長の鳥塚さんが転進し、春田さんも社長職を退かれました。国鉄の赤字ローカル線の受け皿として脚光を浴びた第三セクター鉄道の第一幕が、これで終わりを告げたような気がします。さて、第二幕では、どのようなドラマが演じられるのでしょうか?

社長を公募し、つまりお願いをする形で来て頂き、けれども業績が悪いから退場を願うというのでは(法的には違法ではないのでしょうが)、さあ、このあと、人が集まるものなのでしょうか?第三セクター鉄道の運営にかかわる自治体の人間が、少しばかり無責任なのではないか?どうしてもそういう印象が拭えないでいます。

つまり、自治体にとって、第三セクター鉄道とは、あってもなくても、どちらでもよいものなのでしょう。いずれ機を見て、線路を撤去するのでしょう。誰もが責任を取らない、何かあれば人に責任を押し付ける社会が、住みよい社会となるものなのか?疑問が残ります。


スポンサーサイト



このコメントは管理人のみ閲覧できます

2019.07.21 18:01 | # [ 編集 ]













管理者にだけ表示

トラックバック URL↓
http://ikeguchi.blog.fc2.com/tb.php/2045-097eca51