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 偶然、複数のクライアントさんから声がかかって、同じ場所に繰り返し取材に出かけることがある。何年か前にまったく別の仕事で、2週間で3回松山に行ったことがあった。そうなると、結構面白い、抜け道を覚えたりして。

 それとは逆に、行きたくても不思議と機会に恵まれない場所がある。今の私にとって大分県がそれで、もうずいぶん前に、豊後森の機関庫跡の取材に行ってから、まるでご無沙汰してしまっている。あの機関庫は、ぜひもう一度撮りたい。以前の写真を見ていても、自分で凄くもどかしいのですよね。気持ちだけは、今ならもっとうまく撮れるのにって、写真を見て、思うだけは思っているから。

 実際に行けたとして、さて1枚シャッターを切ったら、それだけで案外満足しちゃったりしてね。

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今回、久しぶりに船の旅について、短い原稿を書かせて頂いた。最近は、書くことが鉄道ものに集中していたから、急ぎ造船会社に勤務している高校時代の友人に電話をかけて話を聞こうとしたりら相手がヨーロッパにいて、そそくさとメールに切り替えたりなどと、大いなる刺激を楽しめたのだった。

 で、なんでもまた池波正太郎の本が出て来るのかというと、全国の名旅館を紹介した、この上下2冊のガイドの中に、沼津湾に浮かぶフローティングホテルが出ていたからである。ブックオフで衝動買いした2冊が、思わぬところで、少し役に立ったのだった。

 この本には他に、金谷ホテルであるとか万平ホテルなどの、庶民にはそうそう行けないようなホテルが次々と登場し、そこで池波さんは一夜を優雅に過ごしているのだが、書籍の中であの池波さんが絶賛した旅館のいくつかが、今は跡形もなく、いやまあ跡形くらいはあるのだろうけれど、消えてしまっているということを、ここに書きたくなったのである。

 情報であるとか、老舗という謳い文句であるとか、ベストセラー作家のお墨付きというものは、何なんだろうと考えさせられる。まあ、今はそれくらい、世の中の移り変わりが早くなっているということなのだろうな。だからこのような本が少なくなり、ネット情報が隆盛になるということなのだろうけれど、このあたりはニワトリと卵の関係みたいなもので、よく解らない。

 フローティングホテルの名は「スカンジナビア」というもので、一時期、それなりに流行ったらしい。けれどもバブル崩壊と共に閉鎖に至り、生まれ故郷のスウェーデンへの回航中に沈没してしまったそうな。なんだか、大戦末期の日本の空母みたいな運命である。これは本当に跡形がなくなってしまたことになる。

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