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そもそも豊橋に行った理由は、名古屋の地下鉄の駅の調査でした。調査というとずいぶん大げさなのですが、短い文章を書くために、やはり現地を見ておいた方が良いと考えたからで、つまりまあ、調査であります。作家の方でも、現地踏査はイマジネーションの構築のためには必要なことのようで、司馬遼太郎は、日本海海戦の決戦の場となった海をヘリコプターで見に行ったといいます。

それから、これは現地踏査ではありませんが、吉村昭は、「生麦事件」の中の1行の描写のために、鹿児島まで出向いて、武術の達人に取材をしたのだとか。ちょっぴり羨ましい話ですよね。

もちろん、現地に出向いたからといって、次から次に発見があるわけではありません。大都会の地下鉄というのは機能的に作られています。ということは、没個性的でもあるわけで、どの駅の構造、出口の外の風景も似たようなものです。


↓さて、この風景を見られる駅はどこ?

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一日乗車券を入手してあちこちの駅で降り、外に出てみるのですが、写真のような風景に出会うばかり。外に出るまでどのような風景があるのかは解らず、常に「トランプの神経衰弱ゲームの最初の1枚」をめくり続けているような気持ちになりました。もとより、私には路線の「乗りつぶし」趣味はないので、格別な達成感もありません。なんだか都会の片隅で迷子になったような気分です。地下鉄は外が見えないので、これも仕方ありません。

最後に「名古屋港駅」へ。

ここだけは少し違っていました。きっと港が近いのだろうな、と思っていたのですが、そのとおり。コンコースからの階段を登りきり、歩道を5分ほど歩くと、そこが港です。そこに南極観測船「ふじ」がいました。


↓ふじ

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少し恥ずかしい話ではあるのですが、私は退役した「ふじ」がここにいることを知りませんでした。鮮やかなオレンジ色の船体が、少し西に傾いた太陽に照らされて、とてもきれいに見えました。バックの建物がマスト類と重なってしまうのだけ残念だけれど。

大都会の中をさまようおかしな一日の締めくくりに、きれいな船の姿を見れたことで、なんだかほっとした気持ちになれたのでした。



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