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横浜・六角橋 キッチン友

先日行った小さな喫茶店がある細い通りのいちばん奥にある小さな(と言うよりも狭い狭い)洋食屋さんです。狭いキッチンにおじいちゃんコックさんが立ち、何でも作る。キッチンの壁の一部は、その裏に2階に上がる階段があることから、斜めになっています。

写真はカツカレー。天高盛りのご飯の上に、薄い小さなカツが2枚重なって乗っています。こういうのはいいなあ。薄いカツには薄いカツの美味しさがありますもの。

どのお客さんも「ご馳走さま~」と挨拶をして出てゆく。キッチンからも挨拶を返すから、やれ、やかましい、やかましい。こういうお店は潰れません。メニューのいちばん上に載っているのは、お店の名前がついたスペシャルセット。どうやら、肉と野菜の炒めものらしい。

さらにメニューを見ていくとプレーンオムレツなんてものまで載っている。このお店で、そんな注文あるんかいな?「オムレツの中身はご相談下さい」みたいなことも書いてある。いい根性じゃないか。そのうち、お店が暇そうな時に頼んでみよう。

でも、プレーンオムレツだけでは、おかずにならないぞ。結局、別にカレーを頼んだりして…。

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★以前は仲見世通りと呼ばれていた、今は、ふれあい通りだっけ?なかよし通りだっけ?そんな名前がつけられた、屋根のある狭い裏通りに面して建つ小さな喫茶店です。先客は女の子2人。近くにある大学の学生さんかもしれません。お店も女の子2人が働いています。

写真は五穀米のカレー。女性向けなのでしょう、量の少ない甘口のカレーです。けれども、こうして食してみると、甘口のカレーというのは、実にまったりと、味わうことができるのですね。これから、あちこちで甘口カレーも頼んでみよう。

この元・仲見世通りは、今は少しばかりうらぶれた雰囲気になってしまいました。それでも、かろうじてシャッター通りと化していないのは、地元の人がお店を支えているからなのかもしれません。そういえば先ほども、近くのお店に女の人が、「こんにちわー」と挨拶して、入って行きました。だからまだまだ、生きています。

うす暗い通りに面して建つ小さな、ここだけが明るく感じられるような喫茶店。お店を出る時に「またお願いします」と声をかけてもらいました。また来なきゃ。おじさん一人で、だけれども。

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カレーのお遍路 もしかしたらその42 日本橋たいめいけん 

 三越の地下のたいめいけん。写真はカツカレー。
 柔らかなカレーソースの味と、熱くて柔らかなカツが美味しい。「このカツをカレーに乗せて食べたくない」って、思ったもの。

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 たいめいけんを知ったのは学生時代の終わり頃か、社会人になりたての頃。社会人になってからは、日本橋にお住まいだった高松吉太郎さんの係になったので、毎月原稿を受け取りに行っていた。その帰りにたいめいけんに寄って、でも昼ご飯にレストランに入る余裕はない。通りに面した立ち食いコーナーで、ラーメンを食べたのが数回。会社を辞め、歳も取って、ようやく店の中に入れるようになった。

 今回のこのお店は三越の地下の、イートインに近い雰囲気のお店だけれども、共通していることがあって、それはお客さんが皆、上品なこと。いつもたいめいけんに入るたびに、それだけは感心させられる。浅草のヨシカミでも、こうは行かない。

 そんな場所にいられることも、このお店に入ることの楽しみのうちなのだろうな。私は時々しか来れないけれども。


 
 1月29日は、趣味の先輩を訪ねての日帰り出張でした。取材先を辞して、名古屋駅に帰り着いたのが17時直前。少し早いけれども、「ムガルパレス」で夕食とすることにしました。これまでは久屋大通の店に行っていたのですが、スマホで検索すると名駅にも支店があります。なんで、今まで気が付かなかったのだろう?ここなら、新幹線の改札口から歩いてすぐです。

 写真はアルゴビ。ジャガイモとカリフラワーのカレーです。このアル・ゴビというカレーは、店によって味に差があり、ドライカレー然としたものを出すお店もあるのですが、今回は、カレーソースがたっぷりのオーソドックスなものでした。

 開店してすぐにお店に入ったので、お店の人もびっくり。客席のイスで休憩していた女の子が慌てるようにして店の奥に引っ込みます。なんだか申し訳ないような気もしましたけれど、何しろ寒いので、あまり外で時間を潰す気にもなれなかったのです。

 それでも、名駅に支店があることに気が付いたのは収穫ではありました。これから名古屋出張があっても、迷わずにここに来ることができます。とはいえ、そうしてしまうと、ひつまぶしであるとか、味噌煮込みうどんが食べられなくなるわけで、それもまた、痛し痒しな部分もありはします。そういえば、晩年の筑紫哲也さんが、「(人生に)残された食事は、美味しいものを食べたい」と、どこかに書いていました。私にしても、もう筑紫さんがそう書いた年齢を超えている気がします、って、もしかしたら、この話題をブログに書くのも2度目かもしれません。

 やれやれ、忙しいことで。

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 今年、家でのまで含めても、初めて食すカレーです。最近、何回か通った渋谷区・広尾のミートショップが併設されているレストラン。

 写真は、「肉屋のカレー」で、1000円。これにアフターのコーヒーがつきますから、広尾というロケーションを考え合わせるならリーズナブル。もっとも、このお店の近くには、ごくフツーの値段のラーメン屋さんもあるわけですから、何も、広尾だ、麻布だといって、突っ張る必要はないわけです。

 十五穀米と、キーマ風のほど良い辛さのソースがマッチしていて、落ち着いて食べることができる感じ。お店自体もさほど広くはなく、お昼時でもさほど混んでいませんから、ゆっくり食事ができる。流行りのカフェでは、こうはいきません。

 本当は、こういう「ええ恰好」をしないお店が、もっと流行って欲しい。そういえば、私が好きなお店は、たいがいどこも、そこそこ美味しいのだけれど、それほどお客さんが入っているわけではない(アタゴールのような例外はあるけれど)。私自身が、変な周波数を抱えているのかもしれないなあ。貧乏神みたいな。

 自慢したいような、みっともないような。


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 このお遍路を始めた初期に見つけて、けれども入れないままでいたお店。その時は店の前にワゴンを出して、カレーおにぎりを売っていました。
 今回、ようやくの入店。カウンターだけの本当に小さなお店で、定員は8人くらい?奥まで入れなかったのでよく解らないままです。
 写真は、何という名前だったかな?中辛のカレーです。豚バラと野菜各種がゴロゴロと入っています。料理の名前を覚える必要はなし。このお店のメニューは「辛口」「中辛」「マグロ丼」の3種類だけですから。それにしても何故マグロ?ロスが増えそうな気がしますが、まあ、楽しいからやっているのでしょう。こういう小さなお店は、楽しさがなくなったら即アウトでありまして、だから、逆に言えば、なんだかの楽しさがあるから、生き残っている。「見よう見まね」などではないのであります。
 付け合わせに福神漬けなどを置いているカレー屋さんは多いのですが、このお店はカウンターの上に、煮物と和え物の大皿がど~んと置かれている。なんだか居酒屋みたい。それから嬉しかったのは、食べている途中で、お店の人がカレーソースをどんどん追加してくれることです。わんこそばならぬ、わんこカレーであります。ワンワン。食べている途中で、熱いカレーソースが追加されるのは嬉しいぞ。ワンワン。
 隣の人のお皿を見たら、ハンバーグが乗っている。そんなのどこにも書いてないじゃんと思って店を出たら、入り口の所に「本日のスペシャル ハンバーグカレー」とありました。これは復讐しなければいけません。本当であれば、こういう「不親切」は腹立たしくなるのですが、今回はむしろ、嬉しくなりました。「よ~し。また来てやるぞ」って。
 それからお店の外のワゴンには、カレーおにぎりの他に、「カレー恵方巻」というのもありました。もう、何でもやって下さい。

 
ちょっと調べたらこのお店もチェーンらしい。武蔵小杉駅前から少し離れた狭い路地に面して建っているお店。これで個人経営だったら、格好いいんだけれどなあ。小さなテーブルが2つとカウンターだけの小さなお店で、考えてみれば、昔は少し大きな駅の前、あるいは学生がいる町の駅の前には必ず小さなカレー屋さんがあったものだけれど。

 写真はチキンゴロゴロカレー。煮物の調理時間としては、100時間というのは自慢する長さではないような気がするのだけれど、まあ、解りやすい店名です。その名の通りの煮詰めたカレーだけれど、ゴーゴーカレーみたいにはくどくない。

私が食べている隣では、学校帰りと覚しき高校生が、一人でカツカレーを食べていた。学校帰りの空腹を満たす食事は美味しいんだよなー、だからこういう店が必要なんだなどと思いながら、しかし自分はといえば、もう上の端の方が近い年齢だ。でも、そういう人向けにだって、こういう小さなカレー屋さんがあって良いのだ。カレー屋さんはカレー屋さんで、やっぱり、隠れ家なのであります。

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土曜日の都心のオフィスビルはがらんとしていて、レストランフロアにあるお店でさえ、一部が閉まっている。私のサラリーマン時代も、会社は有楽町のビルにあったから、土曜日ともなると、ビル全体ががらんとしてしまい、そんなところで働いている自分が惨めに感じられたものだった。まあ、今は違う。自分だけ「働けて」いることが、むしろ誇りに感じられる。歳を取ったんだなあ。

いきなり話がそれてしまったけれど、ここは汐留のオフィスビルの2階にあるお店です。がらんとしたフロアの中で、1~2軒だけお店が開いていて、本当は別のお店に入るつもりで2階まで上がったのだけど、そちらは閉まっていた。で、ま、ここでもいいかと入ったカレー屋さん。

このお店もチェーン店らしいけれど、でもこのカレーのアイディアは楽しかった。写真はベーコンエッグと野菜のカレーで、細かく切った具がたっぷり。カレーソースはさらさらで、味はシンプル。それでもひと口ごとに、ベーコンや卵やキャベツを味わえるのが楽しい。カレーソースの絡んだ野菜炒めみたいな感じ。

こんなアイディアもあるのね、と思っていたら、隣のテーブルのカレーは、ソースがずっと赤くて、あれも美味しそうだった。また、来なきゃ。でも平日はサラリーマンの行列だろうなあ、また土曜日に来なきゃ。なんて思いながら店を出て、エスカレーターを乗り継いで、遠い遠い地下鉄の駅に戻ったのでありました。

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ちょいといい感じでしょ?カレー。500いくらだったかな?600円でお釣りが来ました。
なんだかイワクあり気な店の名前ですが、ガード下の居酒屋さんのランチです。先客がみな、昼からチューハイかよーってビビったのですが、つまりお水を大きなグラスで出していたのね。きょうは暑かったので嬉しかったです。あれでチューハイ飲んだら、歩けませんぜ、きっと。
ガード下の、名前は凄いが造りは屋台、みたいなお店で、お姉さんが、ちょこまかちょこまか動いている昼の居酒屋。入って良かったなと思いました。また、行くの、遠いけれど。

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 本日は町内会の総会でした。私は会長から書記を頼まれており,書記は,要は居れば良い,議事を正確,そして公平に記録すれば良いわけですが,座る位置は議長の隣で,どうしても執行部側のような気持ちになります。そうすると,案外色々な部分でプレッシャーも感じるもので,終わった時は,ほっとしました。で,そうなることも解っていたので,終わったら,自転車で白楽にカレーを食べに行こうと,数日前からそう思っていおったわけです。そんな訳で,地元のサリサリです。
 
 お店に失礼な言い方をすれば,なにしろ不思議なお店で,お店のあちこちにファンキーな標語が掲げられているし,メニューは1種類だけだし,ご主人は怪しい仙人みたいだし,でも,味はしっかりとした個性のあるもので,不思議な店構えと,個性的な味という両方を合わせるのであれば,私が回った各地のカレー屋さんの中でも,個性派ということでな3本の指に入りそうです。

 ウィークデイはあまり混まないお店なので,たかをくくっていたら,日曜日の今日は違いました。座れてよかった。鶏肉を使った,ドライカレー風の味なのですが,写真に写っているように,風味のあるオイルが絡めてある。前々回にこのお店に来たときに,ご主人と話をしたら,「(味作りに)スープは使わない。塩と,漢方薬だけ」と仰っていましたから,使うのは,塩と,スパイスと,あとは何だ?よく解らないや。

 そういえばお皿も,少し変わったお皿なのですが,相席のお客さんのお皿を何となく見回すと,6皿全部違うお皿でした。「へー,案外,楽しんでいるんだ」とも思ったのですが,消耗するたびに同じお皿を探すのが大変で,こうなったというのが真相かもしれません。それはそれで,いいんだ。

 食事を終えて,ご主人の,何だか弱々しい「どうもありがとー」という声に送られて「やたら威勢の良いラーメン屋より,こちらの声の方が味があるかなー」と思いながら外に出たら,お店の構えを写真に撮っている女の人がいました。なにしろまあ,そんな不思議な,味だらけのお店であります。

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カレーのお遍路 その34 渋谷 JINNAN CURRY

東京・渋谷の東急デパート本店の左のはす向かいにあるカレーショップ。見た目には、カフェのような雰囲気で、あれ?こんなところに、こんなお店があるのねと、ちょっと虚を突かれたような気持ちになりました。

写真はジンナンカレー。ピーナッツの粒々が入っていて、時々香ばしい。それよりも嬉しいのは、ジャガイモの存在。煮崩れしやすいジャガイモは、商売もののカレーでは、あまり目にすることができませんから。ソースは見た目よりも甘酸っぱいテイストです。結構、女性のお客さんが多いのも、このお店の味が、辛さを売り物にしていないからかもしれません。

少し早めの夕食を終えて店の外に出ると、西の空にはまだ少しだけ明るさが残っていました。これから、陽はさらに延びて…で?何をすれば良いのだ…?
まあ、そんなことを考えられるのも、この季節の楽しさです。

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人形町のビルの1階にある居酒屋のランチ。写真は「豚天カレー」。カツカレーでなく、豚天であるところが、お店の工夫というか、意地というかで面白い。案外食べ応えがあります。食事してすぐにインタビュー先に向かわなければならず、案外調理に時間がかかったため、またもや、10分未満でこれを食さなければならないという罰ゲーム状態でした。ゆっくり食べたら、もっと美味しいのだろうなあ。

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 JR南武線と、東急田園都市線が交差する溝の口(JRの駅名は武蔵溝ノ口)は、駅前こそビルが建ち並んでいるけれど、「駅の裏」の側にまわってみると、立ち飲み屋が似合う狭い路地が続いている。
 この「デリー」はその一画にある。店の名前は本格的なインド料理の店を思わせるけれど、実際には、それこそ「万福食堂」という方が似合いそうなカウンターだけの小さなお店で、下宿の学生が毎日通うような、そんな気安い雰囲気がある。
 実際、このカツカレーの味もそれに似合ったもので、このお遍路シリーズの中でもっとも「しみじみとする味」かもしれない。クセのない、ちょっと辛めの、こってりとしたソース。カツは、少し揚げすぎた感じで、でもそれが、濃い味のソースにぴったりとマッチしている。
 いまは、私より年上だろうコックさんが一人で切り盛りしていて、数人のお客さんのためにてんてこ舞い。オーダーを間違えて、隣の席のお客さんに運んでしまったりしている。
 壁には、このお店が開店したての頃のものなのだろうか、若いご夫婦の、お店の前での記念写真が貼ってある。奥様は短めの髪にパーマが当てられていて、快活な様子。笑顔がいいな。
 この写真の頃が、このお店のいちばん良い時だったのだろうか?などとふと思い、けれどもすぐに思い直した。
 多くはないのかもしれないけれど、ちゃんとこれだけお客さんが来てくれているのだから、今だって、良い時であるに違いないのだ。

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カレーのお遍路 その31 秋葉原 N3331

 あの万世橋駅跡の、2階にある、つまり客席のすぐ脇を中央線が走っているお店です。開店以来、あちこちで話題になりましたが、私はようやく初めての探訪。何かこう、話題が先行してしまうと避けてしまうんですよね。高校時代にクラスの中のもてる男子、もてる女子が楽しそうにやっているのを見ると、そこから逃げてしまう、あんな気持ち。
 写真は、何という名前のカレーだったかな?忘れてしまった。名前を検索しようとしてみたけれど、なかなか出てこないんだもん。HPを見ても、店のコンセプトとかは読まされるのだけれど、それも結局のところ、何が言いたいのか、解らないしね。
 味の方は、とても上品でした。同じ秋葉原にあるゴーゴーカレーあたりとは対極です。あ、ゴーゴーが下品だと言っているのではないですよ。ゴリラが凄いなーと言っているのです。
 この建物のような文化遺産が、横浜の赤レンガ倉庫がそうであるように、商業施設としてしか生き残れないのは淋しいものですが、それでも残されるだけ良いのかもしれません。万世橋駅跡も、階段などがリストアされて残されているし。本当はこの店から見えるホームも、雑草などは刈って、明治の鉄道を思わせる演出が欲しかったところです。万世橋は、ターミナル駅でした。この駅から「列車」に乗って向かう八王子は、きっと今よりもずっと「遠く」だったのでしょう。本当は、その時代のことを、もっともっと教えて欲しいのですが。
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上田に取材に行ってきました。上田での昼食は、いつも迷わされるのですが、今回はベンガルへ。

ベンガルは、波正太郎が通った店、として紹介されることの多い上田駅近くのカレー店です。写真はチキンカレーで、辛味というよりも酸味の強い、欧風のカレー。今でこそ、このようなテイストはあちこちのお店にありますけれど、池波さんが現役の時代であれば、相当に進んだ味であったでしょう。

このほかに、味噌汁と、食後にはミルクティーが出ます。帰り際に、マスターが「遠くからいらしたのですか?」と声をかけてくれ、横浜から来たということを伝えると、マスターは学生時代を横浜で過ごしたのだとか。そこから、いろいろと昔話を楽しむことができました。マスターのお話では、お店の造りは昔から変わっていないのだそうで、「池波さんは、よくその席で食事をされていました」と、カウンターの一画を指さします。「でも、その頃の私は、中学生でしたから、何も解りませんでした」とも。

こういう時、昔の話というのは、本当に良いものです。考えてみれば、そのような会話を、一定の間を保ちながら楽しめるようになることは、こればかりは年齢を重ねなければできないことです。素晴らしい特権です。年をとった者の(笑)。

池波さんゆかりの店というのは全国にあって、なんだか弘法大師の伝説みたいですが、地方に行きつけの店があって、けれどもそこには頻繁には行けない。でも、そうやって店に顔を出しているうちに歳を取ることの素晴らしさを、池波さん自身も、楽しんでいたのかもしれません。


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日本におけるカレーの本場といえば、何と言っても秋田駅、なのかもしれません。駅ビルの3階にあるレストラン街には、カレー専門店こそなかったけれど、とんかつ屋さんにはカツカレーがあり、バーにはカレーセットがあり、郷土料理屋さんには比内鶏カレーがあるのです。そのようなカレー激戦区の中で私が選んだのは、喫茶店のカレーでした。なぜなら「カレーフェア開催中」だったからです。やはり本場です。まあ、フェアと申しましても、チキンカレーと、ビーフカレーと、キーマカレーと、あと何か一つあっただけですが、ちゃんとポスターを作って、メニューも作って、ですから、真面目です。

写真は「具だくさんのチキンカレー」、通称、「チキン」です。このお店をチョイスしたのは「カレーフェア」の開催もありましたが、列車に乗り遅れるとパーティに遅刻してしまう、それがために、注文したものが早く出て来そうな喫茶店でということだったのですが、でも、ちょっと時間がかかりました。私が注文した後にも「チキン」は2つ注文があったようですから、「フェア」の効用大です。

そのようなわけで、「具だくさんのチキンカレー」(通称チキン)は、出てくるまでに少し時間がかかりましたが、そこはカレーのこと。サクサクと美味しく食べることができて、列車にも乗り遅れることがなさそうです。すると、ウェイトレスさんがストローを持って来ました。セットのドリンクが付くのですね。やべー。

追伸:この記事をフェイスブックの方にアップしたら、由利高原鉄道(地元です)の春田さんから「好きな店です」と、コメントを頂きました。良かった。


カレーのお遍路 その28 新宿 アカシア

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  昨日は高田馬場の編プロまで打ち合わせに行ったら「アカシアでカレーを食べて帰りなさい」と言われたので、そうしました。
「アカシア」は、アルタのすぐ裏という、まー、ごちゃごちゃした所にあるのですが、「な、何故、こんな所に?」と思えるような、昔ながらの洋食屋さんです。一歩お店に入ると、そこはもう、クーラーが効きすぎで、昔ながらの店はこうでなければいけません。こういう店って、結構好きな人いますものね。私もそうですが。

写真は「激辛カレー」。骨つきの鶏肉がごろごろと3本入っています。激辛カレーと言いますと、「自分ではうまいと言っているが、本当のところはどうなのだろう?」という、売れないフォークシンガーみたいな奴が多いのですが、この激辛は美味しい激辛です。辛味、苦みがほど良いので、豆腐を入れても美味しいだろうななんて思ったりもしましたよ。

このお店は、今までにも何度か来ていて、そのたびにロールキャベツを食べていたのですが、これでまた、「食べたくなるカレー」を一つ増やすことができました。なにしろ居心地も良いし、またカレーを食べに来ようと思います。

……。
ロールキャベツ食べられないじゃん。



カレーのお遍路その27 横浜・本牧 ラーメン亭笑苑

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  今からもう20年ほど前のことになるのだけれど、サンフランシスコをクルマで移動していたとき、どこかで見たような町並みの中を走っていることに気づき、それがどこの町であったのか、すっかり落ち着かなくなった。 そして、少しした後に、それが自分がまだ小さな子供だった頃の本牧であることに気がつき、すっかり安心できたことを覚えている。
  実際、60年代初め頃の本牧は、目抜き通りを路面電車が走っていても、米軍の居住地であったことから、すっかりアメリカナイズされた一画となっていて、ボディ一面を真っ黄色に塗られたアメリカの子供たちのスクールバスが、ひっきりなしに走っていた。

  時が経って町並みが変わってゆくのを目の当たりにするのは淋しい気持ちになることが多いのだけれど、本牧もまさにそれで、遠い昔のあのバタ臭さは、今はもう微塵もない。路面電車の通りには商店が軒を連ねていても、半分はシャッターを閉めている。まだ、オモチャ屋さんなどが健在で、店内に子供の集団がいるのを見つけてホッとしたりするのだけれど、でもやはり人通りは少なく、明日、この町がもっと元気になっているという予感は、今はあまりない。

  写真はカレーライス。お店の名からも解るとおり、純然たるラーメン屋さんなのだけれど、カレーライスだけは置いてあった。土曜日の午後3時前なのに、お客さんは4組くらい入っていて、つまりこの通りには、ほかに適当な店がないということなのかもしれない。

  今年の夏はあっという間に終わり、きょうも曇った空の下を涼しい風が吹き抜けている。「このやるせない、あてどない物語は、何に出会ったら結末を見つけることができるのだろう」。そんな最後の一行を頭の中に思い浮かべならが街を歩いていたのだけれど、注文してすぐに出て来た何も具の入っていないカレーは、しかし、思いの他に美味しく、最後の一行に繋がらない味になってしまった。
「芥川賞が遠のいたなあ」なんて思いながら店を出た。付け合わせのスープは濃いとんこつ味で、これも元気な味でした。




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旅に出ると、そしてそれが列車の撮影が関わるものであると特に、昼食がカレーになることが多いようです。それは、カレーであれば短い時間で食べることができ、だから次の列車の撮影に間に合い、しかも「ハズレ」る確率が少ないという理由からで、同じ選択肢に到っている同好の士は、少なくないものという気がします。

写真は、大井川鐵道・千頭駅前にある食堂の「カレーライス」。思いのほか、タマネギが多く、オニオンカレーなんて洒落てみてもいいかなとも思いましたが、カレーソースの味はごくオーソドックスで、「ほとんどのカレーは、だいたい美味しい」という糸井重里さんの名文句を思い出します。

それでも、この日の様相がいつもといささか異なっていたのは、お店の中が、パニックと形容したくなるほど、お客様に溢れていたことでした。この前、来た時にはひっそりと静かだったのに、今回は何やら阿鼻叫喚という言葉を思い出します。

その理由ははっきりしていて、千頭駅で「機関車トーマス」のフェアが開催されているから。駅周辺は凄い人で、「ここは原宿か?」なんて思いましたし、駅裏の道の駅にに車を停められず、臨時駐車場からシャトルバスで千頭駅に出向きました。シャトルバスに乗ったのは、プレミアム・アウトレットに行って以来です。

それでも、人人人で駅や、駅の周辺が活気に満ちているのを体感するのは、やっぱり悪くないものです。少し待たされた後に、お店の女の子が走って運んできたカレーをやっとのことで食して外に出たら、汽笛が聞こえ、「トーマス号」が発車していったところ。今回は、カレーを頼んでも次のSLに間に合わなかったというわけですが、ま、お店に入る前に、そもそもダイヤを確かめていませんでしたしね。ほほほ。それに、「大井川鐵道には、まだこの後にもSL列車があるのだから、それを見れば何も問題はないのだ」と、負け惜しみはすぐに出ました。
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本当であれば、このお遍路の第1回に登場しても良いはずの新宿の老舗です。
今は本店ビルが建て替え工事中で、隣の高野フルーツパーラーの6階で仮営業中。
それでも、店内の落ち着いた雰囲気は、以前と何も変わらず、碌山など多くの芸術家のスポンサードをしてきたという中村屋らしく、店内に幾つもの彫刻が飾られ、一層の風格が醸し出されています。

写真はコールマンカレー。このお店の定番であるインド式カレーとは大いに異なるバターチキン風味の仕立ててで、骨付きチキンがゴロゴロ。これもまた楽しい味です。

さすがに、こんなに風格のある店となると、お客さんの年齢層も高い。自分と同年輩の人がいるとほっとします。このシリーズの24回目で訪れた上野の店は、お客さんが皆若く、自分と同年輩の人がいるとほっとしたのだけれど、同じ洋食屋さんなのに、何だか不思議。

そういえば、寺山修司が生きていた時に行っていた人生相談で、若者の悩みに対し「中村屋のカレーを食べてから言え」とか、「食べてから悩め」とか、そんな回答をしたというのを、どこかで読んだ覚えがあります。その頃から、何年経っているのだろう?食文化の発展とともに、味に研究を重ねたライバル店も多く登場しているはずですが、その中でむかしの味を守り続けているということ。考えてみれば、これがいちばん凄い話です。


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