古本で、池波正太郎の、良い宿のガイドを読む。ある温泉に、まだ新しいけれど、粋を凝らした宿があることを知る。池波の筆も際だっていて、経営者が自身の経験を活かし、これまでにない形の宿を作り、従業員のしつけは厳しくして、開業から5年を経て、ようやく黒字を出したことなどが、隙無く書き連ねてある。名文だ。

それなら、少しくらい価格が高くても、泊まってみればきっと勉強になるものはあるだろうと、宿をネット検索する。出てこない。

良い宿なので、ありきたりな情報は徹底的に官制しているのだろうかと思い、しつこく探す。かろうじて、ある個人のブログに突き当たり、この宿が今は閉まっていることの報告を読む。経営者と支配人の確執があり、支配人が抜けたことが閉館の理由だと書かれている。


池波正太郎が紹介する艶やかな記述が語る宿の隆盛と、個人の粗末なブログが語るその後の顛末。落差は大きかった。文士の言葉に空虚なものはないはずなのだが、もしブログの報告が、現状の含めて事実ならば、あの艶やかな夜は何だったのだろう?きびしくしつけられた仲居さんは、どうしたのだろう?

考えさせられる。
スポンサーサイト
久しぶりの更新です(サボってしまって、すみません)。
書かなければならないことが、ずいぶんと貯まっているようにも感じるのですが、何から始めたものか?

以前、相州太郎さんから、私が一度泊まってみたいと思っている宿について「宣伝ほどではないですよ」という貴重なコメントを頂いていたので、お返しに、とは言っても以前アップした写真をまたアップするのですが、泊まって良かったと思った宿を紹介します。

miyake.jpg

津和野の「みやけ」という旅館だか、民宿だか、です。現地を訪れて、宿の姿を見たとき、正直なところ、失敗した、と思いました。何も、津和野まで来て、もう少し他にも泊まるところはあるだろう、と思いました。
でも、夕食が質、量ともに素晴らしく、食いしん坊の私としては金色の二重マルでありました。

それでも、津和野の町を歩いてみると、案外、宿が少なかったんです。古い家並みが残る、町の核心部の方には和風旅館も少しあったかもしれません。でも、こちらは線路が取材対象ですから、駅からあまり離れたくないし、それに仕事ですから、1泊2万円とかは出せませんもの。

じゃ、食べ物が良ければ、あとはどうでも良いのか?というと、私の場合は、そうです(笑)。

夕食の写真はなかったかな、と探してみたらありました。こんなの。
夕食

たぶん、これ、全部のお皿が写っていません。
で、炊き込みご飯のどんぶりの脇に、もう一つお茶碗がありますでしょ。この上さらに白米も出そうという魂胆であるわけです。どういう献立なのでしょう?まさに夕食は、筋書きのないドラマです。

それからもう一軒紹介するのだれば、鰺ヶ沢の尾野旅館。
鰺ヶ沢夕食

五能線の駅前旅館で、この気合いです。素晴らしい出会いです。

他にも、指折り数えてみると、高知県中津川の西村旅館とか、青森県蟹田の中村旅館とか、1回泊まっただけなのに自慢したくなる宿が幾つもある。

あそこは、こんなに素晴らしいんだ!って、そういうことを語る時は、何の工夫もない他愛ない語り口になってしまうのですが、そんな言葉でこそ人に話したくなる出会い。それこそが生きていく上でのいちばんの財産なのだろうなあ、って、この感想は今、これを書いていてそう思い浮かびました。

取材で、鳥取駅前のビジネスホテルにいます。

取材旅行で、ホテルにチェックインし、まず始めることは何か?
これはもう10人が10人、同じ答えだと思います。充電です。

充電をすると、大食らいのスマホも正気となり、それに22時頃になると、この時間はこの時間で、結構メールが舞い込みます。先ほども、メールが舞い込み、スマホでは対応しきれないと思われたので、PCをLANケーブルに接続。けれども、これがつながりません。幾度か試し、でも駄目なのでフロントに電話。LANがつながらないことを伝えます。

するとフロントの女性がやって来て、大変恐縮しながらレンタル用のPCを接続。これもつながりません。
そこで、別の空き部屋に行き、私のPCをつないでみましたが、やはり駄目。

「部屋の回線に不具合があるのかもしれませんね」と、これは私。今度は私のPCを1階のロビーに持って行き、ホテルのPC回線に接続。これもヘペケ。謎は深まります。

1階の回線は、さっきまで正常だったのだから、私のPCに非があるということになるのですが、私の部屋に持って来たレンタルPCもつながらないのですから、部屋の回線もおかしいのかもしれない。
その時、頭に電球が点灯する図が浮かび、私のPCをリセット。そして、1階の回線に接続すると、今度はつながりました。

そこでまた、フロントの女性と一緒に上の階の別の部屋に行き、そこでホテルのPCを接続。駄目です。
今度は、そのPCをリセット。すると、つながりました。
そこで、今度は私のPCを接続すると、これもOK。

そこで、私は部屋を移ることになりました。部屋が変わったことで、部屋が元のように寒くなり、窓から見えていた鳥取駅が見えなくなり、ベッドの数が一つ増えました。

かくして、書いている自分も順番が良くわからない活劇が終了。ホテルの女性(最後は2人がかりでした)は、恐縮しきりでしたが、こういうとき、文句を言ったりせず、一緒に笑いながら、窮地を脱出する共同作業をするのは、楽しいものです。先方も安心して、本音を言ってくれたりしますしね。

つながらなかった原因は?
最初の部屋の回線は、どこかが切れているのでしょう?最初つながらなかった2つめの部屋の回線は?これは風向きのせいでしょう。デジタルの世界ではよくあることです。

さて、こうして充電が終わり、急ぎのメール処理が終わり、次にするべきことは?

ブログの更新です。
先週の土曜日の夜に、五能線鰺ヶ沢駅前の尾野旅館に泊まりました。ゴールデンウィークに泊まって以来、今年2回目の宿泊です。

ono.jpg

写真は夕食です。見事なものだと思います。尾野旅館は駅前旅館ですが、出される食事は素晴らしい。漫画の「美味しんぼ」に、見た目は質素でも美味しいものを出す「岡星」という店が登場しますが、その境地に近い。「どうやって料理を研究するの?」と女将(というか、おばちゃん)に聞いたら、「少しずつだね」「失敗しながら?」「そう」とのことでした。

先日アップした、昭和41年の名著を楽しめたのもこの旅館で、素晴らしい本と出会い、美味しい料理が食べられて、飾らない会話ができて、暖かいお風呂と部屋が用意されていて、これ以上のことがあるでしょうか?
とまあ、尾野旅館の方もこのブログをチェックされることがあるようなので、ちゃんと褒めておきますよ。

でも、本当のことですからね。

写真の左上はハタハタ。今がいちばん美味しい季節なのだそうで、予約の電話を入れた時に「ハタハタがあるからね」とのお返事。

いいでしょ?

今回も帰りぎわに、翌日の御弁当を出してもらえました。なんだか申し訳ない。
また、行かなきゃ。

いいものですよ。行きつけの宿があるって。
一昨日、鰺ヶ沢の駅前旅館に泊まり、こんな文章を、携帯で書きました。

--------------------------------

鯵ヶ沢駅前の、小さな旅館にいます。当然、LANはなく、テレビはつまらないので、消しました。廊下の本棚に「日本の旅」というのがあったので、部屋に持ち帰り、布団の中で読んでいます。昭和41年発行。カラーページには、高山本線を走るキハ55が登場します。執筆陣は串田孫一、新田次郎、山室静、そうそうたるものです。そして、それぞれの文章が、すばらしい。「一度でも高山へ行ったことのある人は、その思い出を語るとき、ふとまなざしの奥にあこがれのいろを秘めるようである」 伊藤桂一さんの、飛騨高山の紹介文の冒頭です。あの時代に、こんな文を読んだら、憧れないはずはありません。本を読んで色々なことを感じました。本の作り手に力があること、ネットの、特にウィキなどのないことの、ある種の清々しさなど。それでは、昭和41年の世界に戻ります。

---------------------------------

まず、フェイスブックにアップしたのですが、頂いたコメントには、どれにもあの時代への思いが秘められているようで、なんだか嬉しくなりました。

寒い!
単純な感想で申し訳ない。
先ほど丸瀬布の旅館に到着しました。
気温13度。
何が嬉しいって、宿のおばちゃんが、ストーブをつけてくれたこと。
今、暖まってます。






〓こんなだ。
すげー。
1階には、ロビーもあるし、売店もあるし、露天風呂もあるぞ。すげー。

でも、なんか、つまらん。

iPhoneから送信
今回の取材でも美深で駅前旅館に泊まりました。
夕方に到着すると、旅館の中は見事に無人。受付の部屋だけストーブがついています。館内をひととおり回ってみても誰もおらず、仕方なく、玄関を上がったところでぼんやりしていると、玄関に自転車が到着。
「何ですか?」と声をかけられます。
「予約した池口ですけれど」
「ああ。そうか」
とまあ、こんなやりとり。自転車に乗っていたのは宿のご主人で、手にビニール袋を提げていましたから、コンビニに買い物にいったのでしょう。
「先払いでお願いします」
「4000円でしたね。領収書お願いします」
そのあと、少しちぎれた領収書を渡され、それが1泊2日の間の、私とご主人とのすべてのやりとりでした。

町内の別の方に偶然話を伺ったら、この旅館は、ご主人が売却を口にしていたそうで、私が泊まる予定であることを言いますと「まだ、やっていたんですね」とのことでした。「駅前のもう一軒のSさんにすれば、食事がついたのに」とのこと。「でも、それは解らなかったから」と、これは私の返事。

無愛想もここまでくれば、いっそすっきりしたものでしたが、もちろん、また泊まりに来ようなどとは絶対に思わない。

でも、あまり責める気持ちにもなれないのでした。2階建ての小さな旅館は、作りはそれなりにきれいで、今は使っていない食堂も、結構お洒落な作りです。改装をした時には、ご主人はやる気だったのだと思います。
けれども、今はもうこんな具合。地方が疲弊して、人が来ない中で、我慢し続けるのは、とてつもなく辛いことでしょう。私であれば、ここまで我慢できたか。自信がありません。

それでもやっぱり、だからといって、お客さんをここまで放っておくようであれば、もうこの仕事を続けるべきではないでしょう。生きていきたいのであれば、違う仕事を見つけなければいけない。

人ごとではないのでしょうね。私たちの仕事も、「本が売れない。物が売れない」ために、疲弊して、皆の心がすさみきっている。でもでも、その中で、何か工夫して、自分たちの仕事、商品に魅力を加えていかなければならないはずです。

大学4年の、最後のゼミで、大木教授がこんなことを仰いました。
「君たちは、学校を出て、これからカメラマンとして一人前になることを目指している。でも、そんな甘いものじゃないよ。君たちがなろうとしているものになど、そう簡単になれるものじゃない。ではどうするか。一歩でもいいから、目標に近づく努力をしなさい。一歩でいい。その差が、将来になって必ず大きな差になる」
この言葉は、もしかしたら、このブログにすでに書いているかもしれず、細かな言い回しが違っているかもしれませんけれど、趣旨はそういうことです。

私が今回泊まった旅館は、もうそれを放棄しているわけですし、泊まれば良かったのにと言われたSさんにしても、HPでそのことをPRしていれば、私は最初からそこに泊まっていたと思います。ほんの小さなことでもないがしろにしてはいけないなと再認識させてもらったのが、今回の収穫といえば収穫でした。

ま、私が泊まった宿にしても悪いことばかりでなく、2階の廊下には漫画と、週刊大衆と、アサヒ芸能がたくさん置いてあり、普段この手の本は絶対に読みませんから、結構な退屈しのぎにはなりました。「庖丁人味平」なんて懐かしい漫画もあり、昔はこれを結構夢中で読んだなーとも思ったのでした。


にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ





本日(火曜日)は、夜の早い時間に、鰺ヶ沢の尾野旅館さんから電話がありました。忘れ物でもないだろうなあと思って電話を取りますと、「気の抜けたコーラを出してすみませんでした」とのことです。
「いえ。少しは褒めたつもりです」
「だから、それが嬉しくて。電話させてもらいました」
というそんな会話となりました。

何でも、尾野旅館の娘さんが、何気なく「鰺ヶ沢」というキーワードで検索をかけたところ、私のブログがヒットし、いきなり実家の旅館のことが書かれているので、驚いて読み、大笑いしてから、実家に電話をかけたのだそうな。

先日の報告は、尾野旅館さんには無断で、でも実名を出ささせて頂いたわけですが、私のブログのようなものでも、そんなことがあるのですね。

「また行きますから、美味しい食事を作って下さいね」
「いつでも来て下さいね」
と、そういう締めくくりです。

私が初めて鰺ヶ沢を通過したのは、先にも書いたようにおよそ30年前の年末のこと。当時は五能線に混合列車が残っており、オハニ61の車窓から見た冬の鰺ヶ沢には、雪は少なかったものの、暗い雲の下で背の低い建物が寄り添うように建っているような、いささか暗い印象を受けたものです。今回の鰺ヶ沢行も、そのイメージを追ってみたかった部分がありました。

でも、こんなことがあったので、鰺ヶ沢のイメージが一気に、とても明るいものとなってしまったのであります。
またしてもネット社会は、既存のイメージを一気に塗り替えてしまったのでした。

もう一つ書き添えておきますと、尾野旅館さんがお土産に持たせてくれた、若い昆布で包んだおにぎりも、とても美味しいものでした。「若生(わかおい)おにぎり」と呼ばれるこのおにぎりは、太宰治の好物だったそうです。


にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ
いのうえさんからコメントを頂きました。ありがとうございます。

-----------------------------------------------

そうですか。

この旅館のおばちゃんの、飾ってもしようがないよという姿勢が、とてもいいですね。
そういうペースのままで営業されていて、ファンがつくのがいちばんいいなあと思いました。

いいところに泊まられましたね


-------------------------------------------------

確かに「飾ってもしようがない」というのが、あの旅館の姿勢を言い当てているように思います。
最初はね、ちょっと外したかなとも思ったんです。でも杞憂でした。さすがに、この時代を生き残っている旅館は、何か良い物があるのですね。

あれから、今日まで少し困ったこと。
カレイを食べたくて仕方ないのですね。

自分で買ってくるかなあ。
ガスコンロやグリルだと、あのようにうまく焼けないだろうから、フライパンに薄く脂を敷いて焼くか?
でも、それもしつこくなるかもしれん。

鰺ヶ沢のあの旅館も再訪の価値アリです。

絶対に行くノダ。
鰺ヶ沢夕食

今回、鰺ヶ沢で泊まった尾野旅館の夕食です。

今回の旅行は、由利高原鉄道でのインタビューを含めた取材がメイン。いつもお世話になっているCSのテレビ番組「みんなの鉄道」の川島ディレクターから、「私たちも次は由利高原鉄道を取材するので、よろしければ、現地で合流しませんか?」というお誘いを受けたことがきっかけ。それならばGW期間を利用して、駆け足で秋田と青森を回ってみようと思ったのです。

でも、実際に行ってみると、やはり青森は近くはありませんでした。板谷峠あたりは車でよく行ったものですが、津軽や、青森駅となると、ずいぶん遠い。当たり前だけれど(笑)。高速道利用でも、移動に時間がかかり、温泉に入る余裕まではありませんでした。これはもう、リベンジするしかない。

で、尾野旅館。鰺ヶ沢駅の駅前にあります。ここに泊まろうと思ったのは、どうせ弘前か五所川原あたりに泊まらなければならないなら、もう一足伸ばして、五能線沿線に泊まってみようと思ったこと。鰺ヶ沢では、駅に近いところが良かった(簡単に列車を見れますものね)ことでした。

5月2日の夜は、泊まり客は、私の他にもう一人だけ。夕方に到着したとき、宿のおばちゃんが開口いちばん、言った台詞は「きょう、ちょっと疲れているんだ」ということでした。昨晩は団体さんがあったのだとか。

しかし、変わった出だしです。いきなり「疲れているんだ」とは、この先、どうなるのか。

いや、この宿のことは書こうにも書き切れないほどの、話となりました。

夕食は部屋食で、写真のものですが、取り立てて豪華というほどではありません。けれども、間違いなく、「ここ数年の旅館の夕食で三本の指に入るな」と思いましたから、美味しかったのですね。全部のものが。
カレイはすごく丁寧に焼いてあったし、ご飯も炊きたてで美味しかった。
お刺身は「鰺ヶ沢で上がったばかり」
カレイは「カレイの王様だから、きれいに食べてね」
との説明つきです。

飲み物を別に頼まなければ悪いかなと思い、コーラか何かあります?と調理場で訊いたら、「いま、ないなー。外の自動販売機に行きます?少し気が抜けたものならあるけれど」と、冷蔵庫の中の2リットル瓶からコップについでくれました。
「つけといてね」と言ったら
「いらないよ」とのことで、確かに気が抜けていましたけれど。

おばちゃんとは、今の、旅館業のことについて、色々と話をしました。今年は寒さが続いて(一昨日までストーブを焚いていたのだとか)、お客さんが来なかったこと、でも、旅が終わった後に記念の写真を送ってくれる人がたくさんいること、もちろん今は、旅館を続けてゆくのも色々と大変であることなど、色々です。夕方には、おばちゃんが部屋の入り口まで来て、「池口さん、お風呂入れるよ」と、声をかけてくれましたから、その晩のお客さんの名前を覚えることも、このおばちゃんの仕事のやり方なのでしょう。

洗練されたサービスという言葉があります。宿でいえば、高級シティホテルのものがそれでしょう。けれども、こんな町にも、こんな宿があって、いろいろな出会いを勉強できる。それは大資本によって開発されたホテルでは味わうことが難しいものである気がします。

こういう小さな宿は、泊まってみるまで、何が起こるか解らない。
その楽しさが再認識されて、もう一度、駅前旅館、民宿のブームが起こったら楽しいのではないかなと、そんな風に感じました。


にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ



asa_20120419003901.jpg










温泉旅館などに泊まった時の、いちばんの楽しみは、朝ご飯かもしれません。
食堂はもう満員で、地方の言葉で賑やか。ちょっこし、ゲゲゲの女房の世界。


iPhoneから送信
そんな訳で、今晩は温泉泊まりです。優雅でいいなあ、と思われるでしょうが、気持ち的には、全然そんなことなくて、やっぱりある程度プレッシャーがかかっていると、駄目ですね。正直なところ。

もうずいぶん前のことですが、真島写真事務所の取材旅行がテレビで紹介されたことがありました。その頃、私はフリーになる前で、テレビでは、『夜は温泉でくつろぐ」なんてシーンも収録されていましたから、『いいですねー」と事務所の人に言うと、『でも、あれはテレビ用なんだ。ほとんど車の中で寝てるから」という返事。なんでも、快適な宿に泊まると、朝の出発が遅くなってしまうのだそうです。

もちろん、何日も続く撮影旅行で毎晩温泉に泊まっていたら、費用だってばかにならないでしょうし。

すると、昔の、作家が温泉に長逗留して、仕事に没頭した(できた)というのは、本当に良い時代だったということになります。今のデジタル仕事術に比べれば、人間一人の仕事量は、驚くほど少ないのでしょうが、どちらが幸せなのかは解らないなーと、またいつもの疑問が、そぞろ湧いたりしているのであります。
yoru.jpg










とは言っても、国民宿舎ですけれどね。

そんな訳で、今日の夕食は、ラーメンではないのだ。えっへん。
隣のテーブルの人には、カニがついていたが、あれは別注文だったんだなーとか、色々感じる部分はあるものの、こっちは仕事だし。
ここのお湯はとてもきれいで、銀の湯と言われていると、ついさっきオンラインゲームで知りました。やはり、チェックしないといかんかな?
お湯も別注文、なんてことは、きっとないと思う。





ホテルに到着するなり水道の水を飲んで,それが美味しいものであれば,その国への思いにも何か期待をもてる…,そんなことをエッセイに書いていたのは,確か,開高健であったかと思う.

つまり,世界中の各国とは,それくらい千差万別のお国柄,環境の差を有しているのであって,その千差万別との出会いにこそ旅の醍醐味があるのだとも思う.

翻って.

仕事のお陰で,これだけ国内を回っていると,とにかく泊まるのはビジネスホテルということになり,けれどもこれはまた見事なまでに,画一化されている.お値段のはるところには,それなりのサービスがあり,チープなところはチープである.けれどもチープホテルはチープホテルなりに,見事に同じ顔をしているのだから,当たり外れなどない.外れのみなどと申し上げるつもりもない.最近でいえば,LANケーブルがあればよろしく,朝食バイキングもあってよろしい.ビデオのサービスは別にいらない.照明が明るく,テーブルが広ければよろしいが,そういうビジネスホテルには,ほとんど出会うことがない.本当はみな,狭い部屋でもぞもぞと苦労をしながら,明日の仕事の準備をしているのではないかと思えるのだが.

と,いうことで,不満もたらたらなのであるが,本日はここまで.書いていると大論文,というか,ひたすら長い愚痴になってしまう気もするので,すると,今晩の仕事にも差し支えるから,辞めてしまう.

なんでこんなことを書き始めたのかというと,明日の夜泊まる,安いビジネスホテルを,今ネット予約したところだから.また,同じレイアウトの部屋だなあ.ポイントカードも貯まってきたぞ.

では,どこに行くのか.また,iPhoneで適当に実況します.
寝過ごさなければ.



にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ

報告が遅くなりました。
今回の四国行。向かったのは、高知県の四万十町です。まあ、この名前を聞いただけで、西の端の方であることは想像ができるかと思います。
四万十町と申しましても、合併による町名変更などもあったようで、以前は、大正村といっていたのかな。つまりまあ、大正森林軌道の跡、というのが取材先でした。

何しろまあ、山の中でした。高知空港でレンタカーを借りて、そこから所要4時間。

やがて車は、山村の中に伸びる一本道、とは言っても国道ですが、を走るようになります。

大正0
↑こんな風景です

で、もし大きな車同士がすれ違おうとするならば、どこか少し道幅が広げられている所でないとすれ違えないという狭い道が、延々、およそ30kmほど続いたのであります。まだ、こんな所があるんだなあ、という感じ。まあ、そんな所ですから、大型車などほとんど通りませんけれど。

わが「お父さんの所」の携帯も、すでに電波が入らなくなって久しく、もちろんコンビニなどもない。良いものです。催促のメールとかも来ない!

一日の取材を終え、泊まった宿は下津井集落にある西村旅館。

大正1
ガイドさんに「きょうは西村さんに泊まります」と言ったら、「ああ。いい所を取ったね」と言ってくれました。なんでも、宿の女将さんと、そのガイドさん(私より年上の男性ですが)が幼馴染みなのだそうで、食事も良く、女将さんは酒豪であり、と、色々と教えて下さいました。「私が飲めないんです」と言ったら、「なあんだ」と言われましたけれど。どんなお宿かといいますと…

大正2









ウェルカムドリンクがあり(インスタントではありますけれど…)
大正4
コタツがあり…
大正3









薄型テレビだってある。そりゃあもう、大したものです。

で、食事はというと、不覚にも写真を取り損ねたのですが(その時iPhoneは、部屋で必死に充電中でもあった)、豪華でした。これだけ豪華だったのは、数年前に津和野で、料理旅館に泊まって以来。
メインディッシュはカツオの刺身でした。これはまあ、歯にしみるほど冷たかったのですが、私は、これはハートだと思います。それだけ頑張って出してくれたと思います。それからアマゴだと思う、それの塩焼き。これが美味しかった。それから鍋はおでん。女将さんが「きょうはおでんにしました」と言って出してくれました。それから鶏の南蛮。ピリ辛風味です。それから、まだ、なんかあったぞ。もう一つ、何かメインディッシュ級のお皿がありました。で、漬け物、味噌汁、ご飯…と。全部食べるのが大変だったもの。

四国の西の端の、この山を越えれば愛媛だが、その方向へは道がないという山の中で、よくもまあ、これだけたくさん出してくれたものです。「このあたりのお土産に、何かお菓子のようなものはありますか?」と聞いたら、「そんなものは何もない」とのことで、「ダバダ」という焼酎を見せてくれました。栗の風味がするとのこと。味見をしたいところですが、そもそも、私には麦も、芋も解らないのですから、無意味です。

本当に満腹になったところで、さて、もう何もすることがないなあと思っていたところ、女将さんが一言。
「2階でインターネット、使えるからね」

ずる。

確かに、ウェルカムコーヒーのテーブルの下で、無線ルーターが光っていました。

翌日は、雨の中を出発。「これをお昼に食べなさい」と、胡麻をまぶしたおにぎりと、漬け物をたくさん包んで頂きました。これだけ心を尽くしてくれたのだから、是非、もう一度、あの宿に行かなければいけません。


にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ

そんなわけで本日(月曜日)は、その後は原稿の催促もなく、ありそうなところは前もって電話を入れて機先を制し、あとは明日朝までに、十数ページ分の写真のキャプションを入れる仕事が残るばかりとなりました。これがまた、結構大変なんですけどねー。

先日の伊東行で、「そちらにお泊まりですか?」と言って頂いたばっかりに、「一度海の見える所で泊まりたい」という願望がやたら強くなり、間隙を縫って(←何の?)、湘南、伊豆方面のホテルをネット検索してみました。
結構、面白い情報が出てくるものです。

行ってみたい候補:1 平塚
ホテルリブマックス平塚駅前

http://www.hotel-livemax.com/hiratsuka/

これはフツーのビジネスホテルだ。それも駅前だから、海は見えないと思う。それで何故候補に入れたのかというと、その価格。シングル3500円~とある。これは安い。ということは、ウィークリーマンションか何かの転用なのかな。でも安さは魅力。この値段であれば、自転車旅行か何かの時に、帰るの面倒くさくなって、で、泊まることもできそう。あるいは、飲み会の時とか。部屋が狭そうな予感もあるけれど、この値段なら、ということになるのだろうか。要チェックであります。

候補:2 小田原
ビジネスホテル 相州旅館

http://sousyuryokan.dcsv.jp/front/bin/ptlist.phtml?Category=2046

これはアットホームだ。ホームページの中途半端さ(失礼)に、かえって暖かみが感じられる。食事はハンバーグやポークソテーなどで、ご飯、味噌汁がお代わり自由というから、つまり体育会系なのかもしれない。友達のグループと、ゲームをやるだけのための合宿などにぴったりしていそう。(お刺身もつくぞ)

候補:3 宇佐美
海ホテル

http://www.yado-sagashi.jp/yoyaku/plan/index2.jsp?yid=2203263875230

名前は、お洒落なのか、投げやりなのか、判断に苦しむのだけれど、どうやら前者ということらしい。中身はマジというやつで、お料理も、上代もそれなり。
でも、「鮨屋がやっているホテル」という言い方が、素人さんを引きつけてくれますね。まあ、本当は、伊東で旅館に卸している魚屋さんに行って刺身を買い、家に帰ってご飯を炊くのが、一番コストパフォーマンスは良いのだけれどね。でも、何か良いことがあったら、こんなホテルに泊まってみたいなあ。

候補:4 網代
松風苑

http://www.shoufuen.jp/

なんでこの宿を候補に入れたのかというと、1名利用の料金が明記されていたから。だいたい1万3000円くらいとのこと。ビジネスホテルでも1泊1万円はザラだから、それならお料理付きでこの値段は得だと思う。何か良いことがあったら泊まってしまいたい。先に出した平塚のホテルとは、1泊でおよそ1万円の料金の開きがある。これをどう考えるか?平塚駅前でチャーシュー麺+餃子を頼んでも、充足感であれば得られる。平塚であれば、お茶する場所も豊富であろう。網代だと、その選択肢は限られるかもしれない。国道沿いを行けば、必ずやマックはあるだろうけれど。網代に夕方に着いたとして、そこで何をするか?お風呂に入って…、そこから先がよく解らないという気がしないでもない。でも食事は美味しそう。たまにはこういうものも、食べてみたい。ブリ大根より、少し美味しいと思う。何か良いことがあって欲しい。いや、ブリ大根だってもちろん、美味しいです。


にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ

中国地方取材で泊まった旅館の夕食です。

旅館の夕食
↑この日の夕食

夕食後にカメラマン仲間とメールのやりとりがあり、この画像を送信。「私のブログは、食べ物日記だよ~」などと書いて送ったら、「あれはあれで面白いですよ」とおだてて貰ったので、またまた話題として採り上げてしまいます。

その際、件のカメラマン、ハンドルネーム「翠」氏からは「豚しゃぶ,鯉、茄子田楽、煮付け、お吸い物と読みました」と返信が来て、携帯の写真でも、結構読み取れるものですね。情報ツールとして、捨てたものではありません。

しかしまあ、確かに、これまでにこのブログにアップした写真を見ると、このような写真が実に多い。明らかに鉄道車両の写真より多いです(笑)。

ともかく。

そうして写真を見比べてみると、この駅前旅館の夕食は、北海道の観光ホテルと比べると皿数は確かに少ないのですが、でも頑張っているなあと、そんな印象は受ける。先々月に泊まった津軽の小さな旅館の夕食もずいぶん頑張っていたし、しょっちゅう泊ることができないのが、なんだか申し訳なくなります。

私がこんな写真をアップしているのは、自分でこんな分析をするのも変ですが、大手資本によって画一化されたものではない、本当の意味でのサービスが嬉しいからなのかもしれません。日本全国どこへ行っても同じ風景になってしまった今,パソコンの仕事から解放された夜は、なるべくこのような小さな旅館に泊ってみたいものです。


取材先のホテルの朝です。

朔日は、17時過ぎにチェックインし、とりあえず、ひと眠りしようということで眠りましたところ、今朝の8時まで、眠ってしまいました。その前2晩ほど、あまり眠っていなかったので、その反動でしょう。本田のPKも、テレビで見たし。

こういう眠りかたは、時々しますし、ビジネスマンの方にも、おもいあたることは多いはず。でも、夕食抜きというのは、久しぶりのような。ようやく朝食から、通常営業に復帰です。

またも、名物料理などとは、無縁でしたが、これも現場の姿てありましょう。夢がない?14時間眠っている間に、寝過ごして会社に遅刻する夢を見ました。

↓またも、バイキングの朝

f:id:railtravel-navi:20110115083545j:image